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命題「先発医薬品ならば安全である」の真を前提条件とした「ジェネリック医薬品ならば安全でない」という主張に対するそもそも論

      2016/08/13

猫好きな僕にとって、命題「猫ならば可愛い」が真ならば、その待遇「可愛くなければ猫ではない」も真ですが、その逆「可愛いならば猫である」が必ずしも真であるとは限りません。例えば、キツネは猫目イヌ科ですので猫でなく犬ですが、キツネは可愛いので逆の偽が証明されます。

猫 画像

上記命題のように、そもそもの命題が真ならば待遇も真となりますが、そもそもの命題の真偽がはっきりしない限り、待遇の真偽はもちろんのこと、まして逆も裏もその真偽を証明できません。

上記記事は、ダイヤモンド社が投稿したジェネリック医薬品に対するネガキャン記事です。同記事では、「ジェネリック医薬品は、先発医薬品と比べて情報量が少ないために、先発医薬品とは同じものではなく、安全かどうかは不明である」といった内容が記載されております。つまりは、下記のような命題、待遇、裏、逆が成立するということです。

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確かに、命題「先発医薬品ならば安全である」が成立するならば、上記命題、待遇、裏、逆が成立しますが、そもそもの命題「先発医薬品ならば安全である」が成立しないのではないでしょうか?この命題が成立しない限り、どんなにジェネリック医薬品が先発医薬品と同じものではないことを添加物の違いなどから証明しても、それはジェネリック医薬品が安全でないことの証明にはならないってことです。

なぜならば、先発医薬品にしろ、ジェネリック医薬品にしろ、それらが安全かどうかは薬剤間の比較よりも薬剤と生体間で決まるからです。つまりは、究極のところ、その薬が100%安全かどうかを証明するには自分の体で試さない限り不可能です。にも関わらず、薬剤間の比較だけで薬の品質に優劣つけること事態が滑稽に感じます。

アルコールに弱い人と強い人、カフェインに効きやすい人と効きにくい人と同様に、薬に効果がある人とない人が存在します。この違いが生じるのは、個々の遺伝子情報に違いがあるためです。

最近はテーラーメイド医療といって、個々の遺伝子情報に基いて投薬すべき薬を決定する技術の進歩により、自分の体で試す前にその薬の効果を判定できる可能性が示唆されております。例えば、女性のがん死亡率1位、男性のがん死亡率2位である大腸がんでは、その遺伝子研究が進んでいるために投与すべき抗がん剤(分子標的治療薬)が個々の遺伝子に基いて決定されます。

この技術により、患者は副作用が少なく有効性が高い薬に治療を受けられる確立が高くなっております。しかし、大腸がんのように遺伝子研究が進んでいる疾病ばかりではありません。また、そもそも遺伝子間の違いにより薬剤の効果に差が見られない疾病の可能性も否定できません。

このように、現状では遺伝子間の違いによる先発医薬品とジェネリック医薬品の効果の違いをすべての疾患で証明することが困難であるために、命題「先発医薬品ならば安全である」を真であることを前提に、ジェネリック医薬品が先発医薬品よりも明らかに劣る情報量の少なさを証明することで、ジェネリック医薬品が安全でないことを主張するダイヤモンド社のような輩がおります。

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ジェネリック医薬品における情報評価の必要度係数算出

上記グラフは、先発医薬品が添付文書、インタビュフォームに提供する情報量の中から、特に重要な情報項目を選定し、ジェネリック医薬品が提供する情報量は、先発医薬品が提供する情報をどの程度網羅しているかを示しております。

一番左のBrandDrug(先発医薬品)を100%とした時に、他の14種のジェネリック医薬品の情報量がどの程度なのか?を表しておりますが、ご覧の通りジェネリック医薬品は各社によりバラつきがあり、最下位のジェネリック医薬品では先発医薬品が提供する情報量に占める割合が2.6%と非常に少ないことが判ります。

しかし、このグラフの基となった計算式は、

DIr(%)=(後発品のDI/先発品のDI)×100 ※DI=添付文書、インタビュフォームの情報

と、そもそもの基準を先発医薬品に設定して時点でおこがましいです。また、

DIだけでなく、臨床試験を実施して構築した薬剤のエビデンスも、ジェネリック医薬品が先発医薬品よりも明らかに劣る情報ですが、2013年に発覚した高血圧薬ディオバンの臨床研究データ捏造事件でも、先発医薬品メーカーが提供する情報だからといえ絶対でないことが証明されました。

以上のことから、命題「先発医薬品ならば安全である」を真であるという前提で、対偶「安全でないならば先発医薬品でない」なり、裏「先発医薬品でないならば安全でない」などを展開する主張を鵜呑みにすることは危険だと考えます。先発医薬品とジェネリック医薬品の有効性、安全性についての違いは、世に出された薬である以上、個々の遺伝子情報を抜きに考えても大差はないです。

しかし、現実的には遺伝子情報を抜きにして、より有効性、安全性が高い薬を見つける必要がありますので、その場合には、

オーソライズドジェネリック>先発医薬品(発売1年以上)>先発医薬品(発売1年以内)>ジェネリック医薬品

の順に薬を試飲し、自分の体と相談しながら薬の有効性、安全性を検証する方法が確率論的にも、コストパフォマンス的にも正しいでしょう。

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